鈴木愛、“左ヒザの余裕”が安定感と力強さを生む【スイング連続写真】
ボギーかそれより悪いホールの直後のホールで、バーディかそれよりいいスコアを獲得する割合『バウンスバック率』。バウンスバックという言葉に『立ち直る』という意味があるように、切りかえの早さ、そして負けん気の強さが求められるこの部門で1位となったのは、納得の鈴木愛だった。
鈴木はフル参戦初年度となる2014年に、すでに7位となるなどバウンスバックには定評がある。現在、テレビ解説などを務める森口祐子も「鈴木愛さんは悔しい時に顔に出るんだけれども、私はそれを見たときに『次のプレーにつながっていくんじゃないか』と期待感が増します。アグレッシブな感じがしますから」と解説するように、感情を表に出して気合を入れつつ気持ちを切り替えて、次のホールではしっかりと結果につなげるタイプだ。だが、意外にも賞金女王となった昨年は30位。16.7513%と低い数字に終わっている。
僅差の2位には勝みなみ、3位が菊地絵理香と日本勢がトップ3を独占する結果に。この2人は鈴木ほど悔しがるアクションはしないが、うちに秘めた負けん気が数字として表れた。また、5位の佐伯三貴、6位の原英莉花も気持ちの強さには定評があるタイプだ。
ちなみに、このバウンスバック率部門が設立されたのは03年。これまでの16年間で一番高い数字は、13年のアン・ソンジュ(韓国)で26.3804%。なお、海の向こうの米国男子ツアーでは、00年に「全米オープン」、「全英オープン」、「全米プロゴルフ選手権」を制したタイガー・ウッズが36.51%という驚異の数字をたたき出している。