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ジャンボ尾崎「最後にしてもらいたいね。引っ張られるんだよ」【ゴルファーのことば】

常に真剣勝負に身を置き、戦いを続けるゴルファーたち。過酷な環境でクラブを振っているからこそ出る力強い名言、ウィットに富んだジョーク、そしてちょっぴり天然な迷言たちがある。そんな“ゴルファーのことば”を紹介。

配信日時:2022年2月4日 19時00分

「最後にしてもらいたいね。引っ張られるんだよ」

ツアー通算94勝のジャンボこと、尾崎将司と同51勝の青木功。日本ゴルフ界のレジェンド二人の勝利数は145にも上る。往年のライバルがツアーで最後に同組となったのは2017年の「中日クラウンズ」。民間トーナメントの草分け的な大会だ。互いに大会最多の5勝ずつを挙げている大会の“顔”でもある。

当時ジャンボは70歳、青木は74歳。5年ぶりの同組対決となった第1ラウンドは互いにノーバーディでジャンボは「83」、青木は「85」。ホールアウト後、ジャンボは「屈辱の限り」と言葉を残してコースを後にした。

第2ラウンドは、出だしの1番でジャンボがバーディ発進を決めると、青木が歩み寄りグータッチで喜びを分かち合う。青木も12番でバーディを奪い、一時はエージシュートの可能性を感じさせたが終盤に崩して「77」。ジャンボは1打差及ばず「78」で終わった。

JGTO会長の激務の中出場した青木は、「我々がいることによって、みんなが緊張してくれたり、前向きにやってくれるようであれば役目は終わりかな(笑)。ジャンボと同組はこれからあるか分からないから36ホール回れてよかった」と振り返った。

「頑張って、いいプレーをしていた。片鱗を見せていたね」と74歳のプレーを称えたジャンボが、青木の“最後”の発言を聞いて、「最後にしてもらいたね。悪いのに引っ張られるんだよ」と笑いを誘うようにジャンボらしく憎まれ口をたたいた。

自身の持つツアー最年長出場記録を更新した青木は、レギュラーツアーには出場していない。ジャンボはコロナ禍の影響もあり2019年の「ダンロップフェニックス」を最後にツアー会場に姿を表していない。

ジャンボは75歳になり、青木は79歳。同組対決を期待するのは酷だろう。青木の言葉どおり最後となったラウンドは、往年の闘志むき出しというよりは、会話を楽しみ昔話に花を咲かせているような二人が印象的だった。

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