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【石川遼・復活優勝へ】繰り返しの素振りはなんのため? 開幕時は “大げさ”スイングだった

【石川遼・復活優勝へ】繰り返しの素振りはなんのため? 開幕時は “大げさ”スイングだった

配信日時:2018年7月5日 09時57分

石川遼が国内本格復帰を果たしてから約半年。開幕当初からこれまで、試合の最中に繰り返し素振りをする様子が何度も見られたが、これは何を確認していたのか。原江里菜らのスイングも指導する森守洋コーチに、開幕からの変化とともに解説してもらった。

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「開幕から始めのうちは、インパクトで手元を浮かせたくないために、切り返しでわざとクラブを寝かせる動作を入れていた」。“手元が浮く”というのは、大げさにいえばインパクトのときに左手の甲が空を向き、右手の甲が下、つまり地面を向いている状態。「今までの石川選手は、スイング軌道が縦。もともと、右手が上を向き、左手が下を向く状態で切り返してきて、インパクトで左手が上、右手が下を向く癖がありました」。

この癖を直すため、開幕時にはあえて“大げさ”なスイングを行っていたという。「その癖の逆をやるために、切り返しで右手が下、左手が上を向く状態をつくって、インパクトに向けて右手が上、左手が下を向くイメージをつくっていた。寝かせたものを立たせていくイメージですね」。意識的に大げさなスイングを行い、体に感覚をたたき込んでいたのが開幕時。それが徐々に大げささがなくなり、意識せずとも行えるようになってきたと解説する。

アイアンではこの癖はほとんど出ず、ドライバーになると出てしまう。「ドライバーはティアップされている高い球を打つ。アイアンのように、地面に置いた低い球を打つのは、“手元が浮く状態”の対局。つまり、右手が上、左手が下を向く状態です」。ジョーダン・スピースタイガー・ウッズ(ともに米国)などの海外選手は、スイングの調子が悪くなると低い球をひたすら打って調整を重ねるという。「日本人選手はあまりやらないようですが、石川プロもこういった練習をしたら、さらにすぐよくなるのではと思います」。

完全に修正点がなくなった訳ではないが、ここ何年かで比べると確実にいい方向に向かっているという。「米国に渡る前は、もうちょっと右足が浮いていたり、クラブを手で振ってしまったりしていました。ですが、右足も落ち着いて、クラブが行きたい方向に自然と動いる状態になっている。スイング中に余計な動きをしなくなっていると思います。もともと、ショートゲームのうまさはピカイチなので、結果はまもなく出ると思います」。国内男子ツアーも今シーズン10試合を終え、後半戦に突入しようとしている。残り5カ月で“悪癖”の完全克服を果たせるか。

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