■セッティングは選手とギャラリーの一体感をテーマに
今大会は16番を「ザ・ギャラリーホール」としてグリーンDJを設置して、ギャラリーと共に盛り上がる新たな取り組みを行ったが、田島が担当したセッティングの面でも意識したことがあるという。16番パー3で言えば3日目は奥からの傾斜でカップに寄りやすいピンポジションにすることによりバーディを多く魅せる演出。そして最終日は奥のギャラリースタンドからわずかに7ヤード地点にピンを切るなど、ギャラリーと選手の距離が近い臨場感を演出した。
「16番に関しては3日目はエンターテイメント性、4日目は競技性を重視しました。競技を大切にしつつ、エンターテイメント性を出したホール。リスクを承知でギャラリースタンドをかなり近づけました。選手が喜怒哀楽を出して感情を開放する光景が見られたので良かった。最終日は奥が6ヤードしかないのでその幅におさめるプレッシャーあったと思うし、あの雰囲気が難しくさせていた。全体的には選手とギャラリーを“近づける”のがテーマだったので、それに関しては満足しています」。
セッティングに関しても、ギャラリーホールのような新たな取り組みも今後議論されていくべきだが、この「パナソニックオープン」が新たな可能性を示したことは間違いない。選手、大会を含めて男子ツアーは少しずつ変わりつつある。
解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める