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片岡尚之は谷将貴コーチとひたすら“肩から肩”「フルスイングの仕方を忘れました」

昨シーズンを賞金ランキング23位で終えた片岡尚之が、フルスイングを忘れてしまった理由とは?

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2023年2月10日 14時00分

谷将貴コーチとスイング改造に取り組んでいる片岡尚之
谷将貴コーチとスイング改造に取り組んでいる片岡尚之 (撮影:福田文平)

昨シーズン、平均パットは2位、サンドセーブ率でも2位と、ショートゲームに定評がある片岡尚之。今季はフェアウェイキープ率86位と苦しんだショットを改善すべく、片山晋呉や北田瑠衣を指導した谷将貴コーチとともに大幅なスイング改造を行っている。

「元々はドローヒッターなんですが、どうにもボールが曲がってしまうので、何とかショットをフェアウェイに収めようとスイングをフェードに変えていました。ただ、それだと少しカットに入れて打つので、引っかけが止まらなくなってしまい、ショットに苦しみました」
 
片岡が谷コーチの指導の下で行っているスイング改造は、肩から肩の小さい振り幅で打つという極めて単純なもの。そのドリルを2月初旬となった現在も続けている。片岡本人は「ずっとこのドリルしかやっていないので、フルスイングを撮影させてくださいと言われても、困りますね……。フルスイングの仕方を忘れてしまったので……」と苦笑する。
 
「片岡プロは感覚的には非常に鋭いものを持っていますので、昨年フェード打ちをやっていましたが、なんとか手先で調整できてしまっていた部分もあった。でも、腰が引けてしまう傾向もあり、オフはスイングの土台をしっかり作ろうということで、球をつかまえて肩から肩の高さの振り幅でドローを打つ地道なドリルを行おうと話し合いました。彼はスイングのセンスもありますし確実にいい方向に行っていますよ」(谷コーチ)
 
かつて、米山剛の腕を高く上げるオーバースイング気味なトップを、フラットでコンパクトな形に変えるために、谷コーチは「半年間はフルスイング禁止」を課した。小さな振り幅のドリルを徹底したことでスイング改造に成功し、その後のシニアツアー優勝につなげている。
 
昨年はショットに苦しみながらも賞金ランキング23位に入り、賞金シードを確保している片岡。2021年に初優勝した「ジャパンプレイヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」以来の2勝目を今季は狙っている。
 
取材の翌日、練習場で片岡に会うと「きょう僕はひたすらハーフショットの練習なので……。他のプロは練習ラウンドに向かいました(笑)」とひたすらドリルを繰り返していた。彼が開幕戦でフルスイングを解禁し、ダイナミックにボールを打ち抜く姿を楽しみに待ちたい。

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