海からの風と硬いグリーンに苦しんでアンダーパーが9人しかいない我慢比べで幕を開けた今年の「ダンロップフェニックス」。そんな中ただ一人4アンダーをマークして単独首位に立ったのが山下和宏だ。
10位タイの松山英樹、上がり2ホールにぶぜん
1番からスタートした山下は2番で5メートルを沈めてバーディを先行させると5番ではセカンドを20センチに寄せるスーパーショットでバーディ。中盤2つのボギーが出たものの、14番、16番、18番と終盤にバーディを集めてリーダーボードの頂点に名前を載せた。
今季はここまで22試合に出場して予選落ちは2回と安定した成績を残している山下だが、上位に名前を連ねても伸ばしきれず、悲願の初勝利には手が届かないままでいる。「リズムが試合中にどんどん早くなる」という課題は把握しているものの具体的に修正することが出来ないままシーズンも終盤となった。
だが、開眼のきっかけは過去の自分にあった。「夏場に自分のスイングをビデオに撮ってみているとパッと見は良くてもピンに寄っていかない。なんでだろうと。ふと、昔のゴルフメモを読み返してみたらひたすらリズム、リズムと書いてあって、初心に帰る意味で良かった時を思い出して形でなく中身で、と」。