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吉村金八JPGA新会長に直撃インタビュー「協会を正常な状態に戻すことが最優先」

吉村金八JPGA新会長に直撃インタビュー「協会を正常な状態に戻すことが最優先」

配信日時:2022年3月15日 08時15分

最終的に、システムは出来上がらず、未回収だった1300万円がPGAの事業損失となってしまうことも確定した。倉本会長と井上副会長が行ったその一部補てんを明かす事態にもなった。

上層部に対する反発も高まり、倉本会長、井上副会長、根本修一事務局長の解任を審議する臨時総会の開催請求が2度に渡って出された。2度とも総会は開かれないことが理事会で決定されたが、内閣府の公益認定等委員会から報告書の提出を求められる事態にもなったことでも責任を問われた。

IT業者を身内に振ったという事実もさることながら、その決定プロセスが理事たちにほとんど知らされていなかったことが問題視された。この混乱が選挙にも大きく影響することになる。

状況を深刻にとらえる関係者も少なくなかった。この難局を乗り切るには吉村氏、というムードが醸成されていった。田中氏には若さの強みがあるものの理事の経験はなく、代議員の経験も変則的な半年のみ。一方の吉村氏はすでに2期4年に渡る理事の経験があり、上層部の責任追及の急先鋒でもあった。

倉本体制を真っ向批判した吉村氏に対し、倉本会長も撤回を求めて応酬。緊迫した場面もあったという。そうした経緯もあり、結束の強い九州プロゴルフ研修会の会長を務める人望の厚さから、倉本会長の解任動議の際に後任のPGA会長に推す声が強まっていた。

吉村自身も「後釜として推されたときに腹をくくった。まず解任動議が出るような協会を正常な状態に戻すことが最優先」と組織の立て直しを前面に押し出していた。この主張に賛同し、協会の立て直しを優先させるならば田中氏よりも経験豊富な吉村氏、というムードが追い風となったのは間違いない。

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