「パナソニックオープン」の前、ツアー6勝目は15年の「ISPSハンダグローバルカップ」。シード権を10年以上保持し、年を重ねて無意識に“守り”のゴルフスタイルに変わっていた。19年シーズンに入ると10年以上相棒を務める小田亨キャディから「何がしたいの? 狙うの、狙わないの?」と常々問いかけられていたという。
19年の「パナソニックオープン」では序盤「ピンを狙えていなかった」と、攻めきれない自分を再確認。「ここまで来たら、勝つか負けるか。勝つにはどうしたらいいか考えたら、ピンを向くこと」。中盤以降、気持ちを切り替えた武藤はバーディラッシュ。終わってみればこの日のベストスコアの「64」を叩き出して4打差の圧勝。武藤らしさを取り戻した。
2020-21シーズンは体調不良もあり賞金シードから陥落してしまったが、今季はその「パナソニックオープン」優勝の複数年シードで出場する。3月10日が44歳の誕生日。「40代でピークといえるように」と話し、今季は武藤らしく“攻めの姿勢”が復活のカギになるかも知れない。
