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この距離だからこの番手…じゃない! 1本で色々な球を打つからゴルフ【ケンシロウの14本】

この距離だからこの番手…じゃない! 1本で色々な球を打つからゴルフ【ケンシロウの14本】

配信日時:2022年2月3日 15時00分

ただ、僕はあんまり「この距離だからこのクラブ」というのはないんです。距離はあくまで数字で、状況が大事。低い球を打ったり、風がないときに中途半端な距離を合わせに行くときは“ふんわりとした”ドローを打ってみたり。グリーンのコンディションによっても変わりますからね。

だから最近はウェッジが2本で、しかもちょっとロフト角が離れていることに「今の時代っぽくないね」と言われることが多いのですが、1本のクラブでいろいろな距離を打てたり、いろいろな球を打てたらめっちゃ楽しいじゃないですか。それがゴルフかなって思います。道具に頼るのもいいかもしれないけど、自分の技術を上げるために、それもバロメーターになる。

結局ターゲットに対して距離を合わせればいいんだよ、ということです。「この球を打ちたい」と思ったらそれが7番だろうが9番だろうがそこにいけばいい。そこに行くための自分のベストな選択ができていればいいんですよ。だから「この距離はこの番手」ってしばりをつけているわけじゃないんです。

だからといって、クラブに対してよく言われる“操作性”を求めているかというと、僕の感覚はちょっと違います。クラブを操作しているというよりは、自分がその距離や球筋、打ちたい球を打とうとして体を動かそうとする。そこに対してクラブは余計なことをしなければいいと思っているんです。

例えばそれが重心位置の問題だったりする。マッスルバックじゃなくてキャビティになればもっと長くなるし、飛び系のアイアンになればもっと…。ということは開閉が遅いからつかまりは悪いよね、となる。そういったひとつ一つに、自分がしたい動きに対してクラブがどう反応してくれるのかは結構考えますね。自分がイメージしたとおりにクラブが動いてきてくれればバッチリかなと思っています。だから、ミスヒットに強い、つまり思った動きとは違う球も出るクラブはちょっと違うかなと思います。

「顔の良さ」はそこまで大事ではないかもしれません。かっこいいのは大好きなんですけど、顔って言っても2週間くらい毎日練習していたら慣れる(笑)。それよりもさっきの話の延長になるのですが、握って素振りをしたときのクラブの動き。それこそ重心の問題も多分にあると思うんですけど、しっくりくるものを選んでいます。

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