痛みに悩むゴルファーは多い
体験したのは16年間の臨床経験を持つ、理学療法士・沖倉国悦さんが開発した「六層連動操法」。病院勤務や論文などで理論を研究し作り上げた。聞きなれない言葉が並ぶが、受けてみた感想としては整体院での施術といった感じで痛みもない。一般的な整骨院やマッサージ店では痛い部位を揉んだりするが、六層連動操法では揉みほぐすことはせず、「六層に連なる筋膜に圧をかけて痛みをとる」という技法。
そこで、肋骨の柔軟性を高める施術を受けて、回旋に違いがあるか確かめてみた。内容は肋骨の横、脇腹の上あたりを軽く押して肋椎関節に圧をかける簡単なもの。施術前後に、上半身の回旋具合を体をひねって確かめてみると、効果を感じた。また、下半身には圧をかけていないのに足を広げやすくなるなど、肋骨と股関節などが連動しているのも実感。肋骨の柔軟性は重要なようだ。沖倉さんは、「猫背でクラブを打っている人がいますが、肋骨を上手く使えないのでダメです。体が回らずクラブが上手く振れないので、飛距離も出ません。体が伸びている方が飛距離が出るのもそのせいです」と付け加えた。
回旋に効く、良いスイングにつながるとなれば施術を受けたいところ。しかし、そうもいかないゴルファーのために、ラウンドや練習場でのウォーミングアップにもなる簡単なセルフエクササイズを教えてもらった。肩や腰に痛みを抱える人にもぜひ試してほしい。また、日常でおこなっても肩こりや腰痛軽減につながるため、普段から取り入れてみても良さそうだ。
プレー前に試してみたいセルフエクササイズ
2 腕を外旋させながらヒジを曲げ下ろしていき、背面に腕をゆっくりおろす。
※筋肉の張りを感じたまま下げていくのがポイント。
2 両方の親指で、仙腸関節(腰骨の真ん中付近に出っ張りを感じる部分)を内側に押す
4 上半身を倒しきったら、10秒かけて元の状態に戻す
※上半身を上下する際はヒザを内側に入れないのがポイント
それぞれのエクササイズは2回を1セットで行う。セット数に特に決りはないが、寝る前に行うなど習慣づけて行うのがおすすめ。