【目次】
第1回 スコアカードの『ハンディキャップナンバー』 本当の遊び方、知ってる?
第2回 『クラブハンディキャップ』と『JGAハンディキャップ』って何が違うの?
第3回 ゴルフは『パー72』との戦いではなく、『コースレート』との戦いだった!
第4回 世界には6つの異なるハンディキャップシステムがあった! その問題とは?
第5回 会員権がなくても大丈夫! 実際に『JGAハンディキャップ』を取ってみた
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100叩いても、コースレーティングが高ければナイスプレーかも
『パー72』という基準で「今日は平川で101打った」というAさんと、「昭和の森で98だった」というBさんを比べると、100を切れたBさんの方が一見上手く感じます。しかし、『コースレーティング』という基準で見てみると、71.1に対して100だったAさんはその差が“28.9”、66.0に対して98だったBさんはその差が“32”ですから、Aさんの方が「良いプレーだった」ということになるのです。同じ『パー72』のコースでも、距離が長くて傾斜やバンカーが多いところは難しく、距離が短く平坦でハザードが少ないところは易しい。自分がよく行くコースの難易度がどのくらいなのか、日本ゴルフ協会(JGA)のホームページで調べることができます。あくまでも難易度ですので、『コースレーティング』の数字が高いからといって、良いゴルフ場とは限りません。
コースレーティングの検索はこちら
『コースレーティング』の検索をして気づいた方もいるかも知れませんが、なかには検索に引っかからないコースもあります。いま日本には2200くらいのゴルフ場があると言われていますが、『コースレーティング』を持っているゴルフ場は1600くらい。JGAに加盟しているゴルフ場か、日本パブリックゴルフ協会(PGS)に加盟しているゴルフ場しか『コースレーティング』を持っていません。これらに加盟しているゴルフ場でないと、『JGAハンディキャップ』を算出することができないので注意が必要です。
コースレーティングってどうやって決まるの?
さらに、JGAハンディキャップ規定の13-2b.『ミッドシーズン時のコンディション』には、「JGA/USGAコースレーティングおよびスロープレーティングは、そのコースで年間に最もプレー頻度の高いシーズンにおける通常のコンディションに基づいて査定しなければならない」とある。なので、「冬はフェアウェイが硬くて転がる」「夏はグリーンが遅い」といった季節ごとのコンディションは加味せずに、トップシーズンにどのくらいの難易度になるかを査定する。つまり、真夏や真冬にコースレーティング委員が訪れたとしても、お客さんが一番入る秋の良いシーズンをイメージして見ていくわけです。
何事もなければゴルフ場は10年に1度しか査定は受けない。しかし、ティイングエリアが後ろに新設されたり、グリーンを張り替えたり、池が増えたり改修があった場合は、その都度受けなければならない決まりになっています。
スロープレーティングとは、アベレージゴルファーの難易度の指標
その『ボギーレーティング』から『コースレーティング』を引いた差に、男子は5.381、女子は4.24を掛けたものが『スロープレーティング』となります。これはアベレージゴルファーだったり、スクラッチゴルファー以外のいろいろなレベルのゴルファーにとっての難易度を示す尺度になります。ちなみに、レギュラーティの平川カントリークラブの『スロープレーティング』は128(Aグリーン・6609ヤード)、昭和の森ゴルフコースの『スロープレーティング』は112(さくらグリーン・5380ヤード)。これは55から155までの整数で表されるので、平川カントリークラブはアベレージゴルファーにとっても、かなり難しいコースということになります。
『コースレーティング』は同じコースでも、青ティで回るか白ティで回るか、男子か女子かによって数字が変わる。ちなみに男子が赤ティから回ったときの『コースレーティング』も明記されています。『JGAハンディキャップ』を持っている人も、まだ持っていない人も、『パー72』ではなく『コースレーティング』を意識してプレーすると、ゴルフの楽しみが広がると思います。さらに『JGAハンディキャップ』を取得することによって、そのコースをラウンドするときの目標スコアが、より明確になるのは間違いないでしょう。
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