8月31日、全国紙の朝刊に冒頭の記事が掲載された。
ゴルフは屋外スポーツで「3密」を回避しやすいこと、ゴルフ場が女性集客のために更衣室や食事のメニューをアレンジしていることが理由に挙げられている。
2019年の国内の余暇活動を調査・分析した「レジャー白書2020」によると、ゴルフ人口(年に1回以上コースでプレーした人)は2018年の670万人から2019年は580万人へと、90万人も減少している。90年代にピークだった1300万人台から比べると、今はもう半分以下となってしまっただけに、女性が増えているといわれてもピンとこない人は多いだろう。
しかし、増加を裏づけるデータが確かにあった。全国にゴルフショップを展開する「ヴィクトリアゴルフ」では、今年8月、女性用ゴルフクラブの売り上げが昨年の同時期に比べて230パーセント増加したというのだ。この背景についてヴィクトリアゴルフのスタッフに話を聞くと、面白い回答が返ってきた。
9月の4連休、シルバーウィークには瞬間的に旅行客が増加した。とはいえ長距離の旅行による外泊を控えている人も多く、日帰り旅行感覚でゴルフを楽しむ人の姿があったという。公共交通機関を使わずにマイカーで移動できることもプラス要因。また、「ゴルフ場では2サムプランやスループランが増加し、夫婦で運動不足解消も踏まえ、ラウンド回数が増加している」(あるゴルフ場関係者)という。
都内最大級のゴルフ練習場「ロッテ葛西ゴルフ」に話を聞くと、「男性1人や男性同士で来ていたお客さんが、ボーリング場感覚で女性を連れてくるようになりました。そのぶん、女性は増えていると思います。営業を再開してから感染防止策としてクラブのレンタルを休止していることも、女性用ゴルフクラブの売り上げ増加につながっているのかもしれません」と教えてくれた。