とうとうゴールデンウィークを迎えてしまった
春節前1月22日に社内の年会(日本で言う忘年会)を終え、その足で上海から新幹線に飛び乗り、武漢の実家に帰ろうとする、うちのインストラクター「マリー」を送り出すときに、「ほんとに帰るのか?帰ってこられる保証はないぞ?!」と言い聞かせようとしても、彼女は頑なに「父に会いたい」と聞き入れてくれませんでした。
そして彼女が武漢駅に到着した6時間後に、武漢の完全封鎖(ロックダウン)が開始されました。家の外に一歩も出ることが許されず、窓の外では「一歩も外に出ないように!外出する人を通報したら賞金を出します」という放送が一日中鳴り響いていたと聞いています。
国外との移動制限
ちなみに私本人は1月9日に上海に入って以来中国から出国していません。日本の外務省が「早めの帰国を」をと告知したときも、会社の代表であること、「4拠点のスタッフをおいて、私だけ帰ることはできない」という思いから、中国に残りました。様々な事があり、様々なご意見を頂きましたが、結果として残ったことは「正解であった」と思うことにしています。
現在、日本から中国への入国は原則禁止されています。日本国民である以上、日本へ「帰る」ことはできますが、まず日本到着後、14日間の自宅隔離となります。しかも到着地が限定されていて、実家が大阪の私でも成田空港を利用しなければならず、実家ではなく、成田近郊の施設での隔離となってしまいます。14日程度の隔離であれば、大したことないと今では思えますが、問題はその先です。一度日本に入ると、現時点では中国へ戻ることができません。日本への一時帰国が中国での仕事を「放棄」することになってしまいます。大手商社をはじめ、多くの駐在員が、上海から動けない、もしくは日本から上海に「戻れていない」のです。
ゴルファーはやはりゴルファーだった
1、街は正常 2、国外には行けない 3、でも家にずっといるわけには… となると、ゴルファーが選ぶのはやはりゴルフです。
弊社4拠点のシミュレーションゴルフ施設のゴールデンウィークの予約は、何日も前からバンバン入りました。こんな現象は初めてです。また、グループ企業のゴルフコース予約代行では、各ゴルフ場の予約枠争奪戦が起きています。春節から2ヶ月以上の「一切収入がない状態」と、施設再開したての4月1ヶ月の状況から考えれば、正直にうれしい状態です。
ローカル(中国人)への波及も
ゴルフクラブの販売価格が関税などのため、どの国よりも高くなる中国ですが、日本人が買っていないとも限りません。出国できずそれに物流も動かないこの時期は母国からクラブを送ることも難しい。しかし、やはりほとんどの購入者は現地の中国人ゴルファーです。
また不謹慎と言われるかもしれませんが、私は正直に言って中国ゴルフの明るい未来が見えてきた気がしています。「コロナは中国のせいだ」なんて騒がれています。しかし、私達は何もできません。現地にいる人間としては中国がひとまずコロナを抑え込んだ強制力も、評価されてもいいと思っています。政治的な事はよくわかりません、そこまで頭が良くないかも。