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プロ合格から、レギュラーツアー、そしてステップ・アップ・ツアーと断続的に試合に参戦しており、2014年には、「山陽新聞レディースカップ」でステップ・アップ初優勝を果たしている。だがその後は、もうひとつ目立った活躍ができずにいる。同期のプロは、香妻琴乃、青木瀬令奈、福田真未など個性派揃い。谷河枝里子とともに、今年のステップ賞金女王争いをリードする福山恵梨もこの年だ。同期たちのように、もう一段ブレイクを果たしたい、それが山里のプロとしての現在地だ。
持ち球はフェードで、飛距離がさほど出るタイプではないが、ショットの切れ味を武器に、積極的にピンを狙っていくプレースタイルだ。自身もショットでスコアを作るタイプと自己分析する。後ろで結んだ長い髪と、167cmの長身で細身のルックスは、ティグラウンドに立つと、すぐに彼女だと分かるような華がある。本人は、勝ち気な性格というが、プレー中は朗らかで笑顔も多い、プロとして魅力のある選手だと感じる。
このコラムではこれまで、昨年にプロ合格したばかりの選手や、これから合格を目指す単年登録の選手を紹介することが多かった。まだまだ若手という印象のある山里だが、プロ6年目、26歳は、現在のステップ・アップ・ツアーでは、ややもすれば中堅選手にあたるだろう。未だに第一線で活躍する、47歳の鬼沢信子のような選手がいる一方で、女子ツアーの世代交代のスピードは恐ろしく速い。
3年後の自分は?という質問には「想像がつかない」という。ツアープロとして、あとどのくらい活躍できるのか。3年後にレギュラーで活躍しているためには、これから一層のレベルアップが必要になるだろう。今季も序盤は苦戦してきたものの、ここへ来て徐々に調子を上げてきている。ここからさらに上位に食い込んでいくには、三日間のうち、もうひと伸びする爆発力が欲しい。