岡本綾子のアドバイスで急成長　竹山佳林が今季2勝目に視界良好【ステップ・アップ・ツアー見どころ】

今大会で下村が期待するのは竹山佳林。20日に25歳の誕生日を迎える竹山。統合となった2020年と21年シーズンではすでに1勝をマークしているが、今年に入ってからはレギュラーツアーにも4試合出場で、上位をうかがう位置でのラウンドも見せている。「先週のサントリーレディスでもマンデーから予選通過していますし、ステップの前2試合でも調子がいいです。賞金ランキングも4位でトップ10の回数は1位。注目です」。

身長170センチの長身選手。スポーツ歴はボクシングにテコンドーと、しっかりとした体幹はゴルフでも生きている。「もともと強さはあると思うんですが、レギュラーツアーでの経験も生かして、コースマネジメントがうまくなっています。ステップのコースセッティングもレベルが上がっていますので、ただ攻めるだけではだめなんです。どこに打てばバーディが獲れるかという戦略がうまくいっていると思います」と、攻めの質に変化が見られてきている。

そんな飛躍を遂げそうなネクストヒロインが調子を上げ始めたのが18年。会場で岡本綾子にアドバイスを求め、以後も連絡をとっては指導を仰いでいる。「スイング面では頭を残す、高いトップ位置の作り方なども教わっているようです。また、自分の球筋を把握するという点も指導してもらっているようです」。大御所からの技術面、戦術面でのアドバイスが成長につながっている。

人柄も魅力の一つだと下村。「明るく試合を楽しんでいる感じがします。メンタル的にも自信を持ってやれているのではないでしょうか。また、家族みんなで応援しているという雰囲気もすてきですし、インスタグラムに家族の写真や愛犬の写真を載せています。コースメモのカバーにも愛犬が写っていたり、とても優しくていい選手ですね」。強さと優しさと明るさを併せ持った竹山のプレーに期待だ。

■プロテスト間近で絶好調　19歳のリ・ハナを追うのは？

「ステップ・アップ・ツアーとはいいますが、かつてはレギュラーツアーに出場していたベテランや中堅も多く、そんな選手たちから若手が学ぶという構図もステップのいいところです」。帯同キャディもコーチもトレーナーもいない、まさに孤軍奮闘のステップ会場では、若手がベテラン選手に教えを請うシーンもよくあるという。