ファイナル4戦を6位で終えたのは、アーノルド・パーマーの孫、サム・サンダースだった。米ツアーに初めて上がる選手、すでに優勝したことがあるのに逆戻りし、再び米ツアーへカムバックする選手もいる。50名の年齢幅は最年少のシー・ウー・キムの20歳から最年長はディッキー・プライドの46歳まで、実に幅広い。
そんな各選手の特徴が短く紹介文されていく中、ヒロシ・イワタの紹介は「全米プロ2日目に63をマークした選手」だった。
米ツアー関係者や米メディアから見れば、大急ぎで作る岩田の紹介のフレーズが「63を出した人」になるのは頷ける。
だが、岩田はきわめて個性派で、もっとさまざまな魅力があることを、これから岩田自身が米ツアーでゴルフや転戦生活を通して披露していけば、いつか彼が再び公けの場で紹介されるとき、その内容は単なる数字の紹介ではなくなるはず。そんなことを思った。
岩田が今年、このファイナル4戦に挑もうと決意したのは、昨秋のHSBCチャンピオンズで3位になった直後。
だが、彼は3年前にもひっそりと米ツアーのQスクールに挑んでいたし、もっと以前の2008年にもQスクールに挑戦していた。