日本で国民的スターの扱いを受け、マスメディアで引っ張りだこになってきたというのに、3日目の朝はテレビのインタビューで緊張してしまったと明かした。
「朝の練習場で、こっちのテレビからスタート前のインタビューというのを初めて受けた。いつもと違う雰囲気、いつもと違うルーティーンになっちゃって、前半は(緊張で)硬さがあった」
昨季の不調で、日米どちらのメディアからの取材も激減していた石川。だから余計に、この日の朝のテレビカメラに感じるものがあったのかもしれない。が、それも、こうして言葉にしてしまえば、ご愛嬌。人間らしさが溢れ出る石川は、日米どちらのメディアからも可愛がられる一方だ。
池というハザード一つ取っても、向き合う姿勢にはずいぶん変化が見て取れる。以前の石川は、無謀と思える状況でも池越えのルートを狙い、やっぱり池につかまって肩を落とした。それでも彼は「逃げたくはなかった。池そのものは日本にもたくさんあるわけだし……」と、あの手この手でエクスキューズさえした。無暗な攻め方や経験の乏しさをメディアから追究されたくなかったのか、それとも自分自身の未熟さを認めたくなかったのか。
だが、今週の石川は堂々と、こう言っていた。「池がグリーンのすぐそばまで来て、池が効いているというのは日本ではあまりない。こっちには、そういう池がたくさんあるけど、やっと徐々に慣れてきている感じがする」