悪天候で大会は5日間に渡ったが、ギャラリー数は5日間合計でわずか9,139人。5日目の最終日は日本のナショナルチャンピオンが決まる日だった。本来なら、その胸躍る瞬間を見たい一心でゴルフファンが競って足を運び、優勝争いに釘付けになるはずの日。その5日目のギャラリー数が967人だったというのだから、日本の男子プロゴルフ界の惨状、窮状が露呈したと言わざるを得ない。
その原因は米ツアー参戦中の石川遼と松山英樹が不在だったから――というのが、日本における関係者の大方の見方のようだ。
スターが出場すれば大勢のギャラリーが押し寄せるが、スター不在となればギャラリーは激減。この傾向はもちろん世界共通で、米ツアーでもタイガー・ウッズやフィル・ミケルソンが出るか出ないかによってギャラリー数は大きく異なる。
だが、たとえビッグスターが出なくても、米ツアーの大会で1日のギャラリー数が1000人前後まで落ち込むことは絶対にない。大会4日間のギャラリー数の合計が1万人割れするなんてことは起こりえない。
となれば、日本オープン低迷の原因は、石川と松山が不在だったことだけではなく、2大スター不在という以外に、もっと大きくて根本的な原因があるはず。