タイガー・ウッズ、準メジャーで今季4勝目!ツアー通算78勝
まず1つはマスターズで付いてしまった悪いイメージを見事に払拭したことだ。マスターズでドロップ処置を誤り、翌日になってルール違反に問われながら2打罰のみで失格を免れた出来事は、最終決定はマスターズ委員会が出したものではあったが、「タイガーはルールを正しく理解していなかった」「確認作業を怠った」「自ら失格を申し出なかった」など、タイガー自身に対するさまざまな批判の声も巻き起こし、ゴルフ界の王者にグレーな影を落とした。
マスターズ後、初の試合出場となった今大会で見事に勝利を飾ったことで、タイガーは周囲から上がっていたあれやこれやの声を封じ込め、「やっぱりすごい」の一言に変えてしまった。勝てば官軍。勝負の世界は、そういうものなのかもしれない。
そして2つ目の意義は、決して得意ではないコースを制したということだ。タイガーに限らず、選手には相性のいいコースや大会というものがあり、同時に相性の悪いコースや大会もある。それはタイガーとて同じで、今季すでに挙げていた3勝は、ファーマーズインシュアランスオープン(トーリーパインズ)、キャデラック選手権(ドラール)、アーノルド・パーマー招待(ベイヒル)と、いずれも得意コースだった。
一方、今大会は過去わずか1勝しか挙げておらず、TPCソーグラスは決して得意コースではなかった。が、今年は初日に初めて60台で回り、4日間すべてにおいて好プレーを披露しながら勝利を掴んだ。不得意コースでも勝ったという事実は、百戦錬磨のタイガーにとっても大きな自信になったはず。その自信は今後のメジャー制覇に対して好影響を与えるはずだ。