全盛期のニクラスのスイングは現代のトレンドに近かった!?【連続写真】
米国男子ツアー73勝、チャンピオンズツアー10勝、プロツアー通算勝利数は「116」と、不滅の記録を打ち立てている。
ニクラスは、オハイオ州コロンバスに生まれ、父の影響でゴルフを始めた。12歳でオハイオ州のジュニアチャンピオンになると、1959年、61年の「全米アマ」を制し、同年プロ転向。62年の「全米オープン」でプロ初優勝をメジャーで飾り、66年の「全英オープン」でキャリア・グランドスラムを達成した。
1980年の「全米プロ」制覇後は、81年の「マスターズ」、82年の「全米オープン」、83年の「全米プロ」と、いずれも2位で優勝に手が届かなかった。85年には、「全米オープン」と全英オープンで予選落ちを喫し、ニクラス時代は終わりかと思われた。しかし、幼少期から指導を受けていたジャック・グラウトと共にスイング改造に取り組み、腰に負担をかけない年齢に応じたスタイルを確立する。
迎えた1986年の「マスターズ」では、視力の衰えをカバーするため、長男のジャッキーをキャディに付けて戦い、3日目を終えて通算2アンダー。トップのグレッグ・ノーマンと4打差につけると、最終日終盤に猛チャージを見せる。15番パー5でセカンドをピン傍につけイーグルを奪うと、16、17番で連続バーディ。最終18番をパーで締め、「46歳2か月23日」でメジャー18勝目を達成。その際には、オーガスタに「Jack is Back」(ジャックが戻ってきた!)の声が響き渡った。このときの年齢は現在、マスターズでは最年長、海外メジャーでは4番目に年長の記録となっている。