だがモリカワ自身はそんなことは意に介せず、その視線の先には「自分こそが歴史を作り出す」という強い決意と、明るい未来しか見えていない。
それもそうだろう。例えばこの日の中盤の場面だ。8番から12番までの5ホール中4ホールでバーディを奪い、リーダーボードを一気に駆け上がった。この爆発力は、一流選手特有の雰囲気を感じさせた。
モリカワ自身は「初日からいいゴルフができたけど、きょうは、特に前半はフェアウェイを捉えられるホールが多かった」と振り返る。
「フェアウェーから8番、9番アイアンを持つのは気楽。デッドで狙っていくわけではないけど、アグレッシブなラインでプレーすることができる」と、持ち味の正確なアイアンショットが全英でも健在だ。
「全英オープンはメジャーの一つだが、メジャー大会のすべてが僕にとっては重要だ。伝統のある大会だからあちこちで“メモリアル”なものが目に付くけど、正直ゴルフの歴史に疎いんだ。それよりも、自分で歴史を作りたいタイプだからね」
