悲劇を乗り越えてタイトルを掴んだネイト・ラシュリー
先々週の「ロケット・モーゲージ・クラシック」では、大学時代に両親と恋人を飛行機事故で失ったネイト・ラシュリ―が、補欠から繰り上がって出場し、36歳にして初優勝。悲劇を乗り越え、苦労の末に勝利を掴んだ彼の人生の物語が人々の涙を誘った。
そう、この3週間、米ツアーでは続けざまに初優勝者が誕生した。彼らはビッグな優勝賞金を手に入れ、向こう2年間のシード権や今週の全英オープン、来年のマスターズや全米プロなどへの出場資格も獲得した。
そんな夢のような「収穫」は、これまで米ツアー未勝利だった彼らにとって大きな喜びであり、安堵でもある。だが、今週のジョン・ディア・クラシックを制したフリッテリは、もう1つ、別の喜びをうれしそうに口にしたことが、とても印象的だった。
フリッテリは南アフリカ出身の29歳。12歳からゴルフを始め、18歳からは叔父が音楽教授を務めていた米テキサス大学へゴルフ留学。そこへ3年遅れで入部してきたのがジョーダン・スピースだった。つまり、フリッテリとスピースはテキサス大学ゴルフ部の先輩と後輩に当たるわけだが、当時からフリッテリは何かにつけてスピースに圧倒されていたという。
