裏方の中でも様々なことを決定し、進めていかなくてはいけないJLPGAの理事は、究極の裏方と言ってもいいでしょう。大会主催者の方と直接だったり、代理店さんや運営会社さんを通じてだったりしながら相談して準備を進めていきます。

ひとつのイベントを成功させるには、裏方さんの力は絶対に必要です。表舞台に立つ人たちがキラキラと輝くためには、信頼のおける裏方さんがたくさん必要なのです。

それぞれが別々にプロの仕事をしているのですが、コミュニケーションがきちんととれていなければうまくいきません。それぞれ別の関係者が関わる試合を、円滑に開催し、成功に導くためにはコミュニケーションは何より大切なのです。宝塚デビューを果たしたことで、当然ともいえるそのことを改めて考え直す機会になりました。表舞台に立つ者（選手）を輝かすためには、物事をどんなふうに進めていけばいいのか。答えはおのずと見えてくるはずです。

余談ですが“宝塚デビュー”をSNSにアップしたところ、成田美寿々さんから「宝塚沼へようこそ」というリプライがありました（笑）。成田さんと、仲のいい青木瀬令奈さんは、以前から熱烈な宝塚ファンであることを公言しています。そろって“ヅカポーズ”をする写真は、SNSだけでなく、ゴルフ雑誌などでもご覧になった方も多いのではないでしょうか。

この2人のファンサービスは、ツアーでもトップクラスとして知られています。宝塚というエンターテインメントの世界に生きる人たちをファンの立場で見ながら、ファンサービスの本質を学んでいるのかもしれません。日頃から転戦続きのツアープロの生活の中でも、意識して違う世界に触れることはとても大切なのだな、と考えさせられました。

日本女子プロゴルフ協会は、1967年に日本プロゴルフ協会女子部として発足して以来、今年で55周年を迎えます。100年以上の歴史を持つ宝塚歌劇団のように、長くファンに愛され続けるためには、ファンとともに成長すること、表舞台に立つ者と裏方さんが、お互いに信頼し合うことが不可欠です。そのことを忘れないようにしたいと思います。