全英4枠を勝ち取ったのはいずれも海外勢…日本人選手は
■チャン・キムのレベルアップ
たびたびキムと練習を共にしていたというプロゴルファーの田島創志は、注目されがちな飛ばしだけでない小技のレベルアップを称賛する。「彼の課題はショートゲームとパッティングです。アプローチも出来るだけシンプルな打ち方にした方がいいんじゃないかという話はしていた。パッティングも順手で握ったりクロスハンドで握ったりいろいろ試行錯誤をしていて、その辺が上手くハマっていましたね」。
■海外勢上位独占について
上位を海外勢が独占した要因は「ボールをグリーンに止める力」という。「コースはグリーンが硬そうで風も強かった。そんな中、チャン・キム選手もそうですし、マイケル・ヘンドリー選手、ウォンジョン・リー選手などボールをグリーンに止められる選手が上に来た。ボールに与える回転力が高い」。風が強く地面が硬いコースが多いオーストラリア勢や、アリゾナを拠点にするキムが勝ったことはコンディションへの対応の経験値差が顕著に出たといってもいい。
そうしたコースコンディションに加えて、田中秀道が施したセッティングも日本勢に重い課題をつきつけた。「例えば3日目のバックナイン中継ホール。15番、17番はフォロー風での手前ピンでいかにボールを止めるか、18番はサイドの風での手前ピンでのボールコントロールを、秀道さんが身につけろと示してくれてるという感じ。セッティングが日本勢に足りないものを教えてくれたんじゃないですかね」。海外で戦った経験がある田中だからこそのホールロケーション設定は、田島自身にとっても参考になる部分が多かったという。
「今回海外勢が上位を独占したからと言って僕は否定も肯定もないです。今までの日本では十分だったのが海外では足りなくなっている。日本でも海外で戦える選手を育てる方向にシフトしているので若い選手がそれを感じて、自分たちで練習して欲しい」。今年の悔しい結果が日本人選手のレベルアップの糧になれば、ツアーの取り組みとしては成功と言えそうだ。