もうひとつの注目すべき解釈の仕方の変更は、暫定球のプレーに関してである。
・暫定球をプレーするに際しての“球を探しに出かける”の解釈が変わった。
今までは、初めの球をプレーした後その球を探しに出かけてたとえ数ヤードでも前進したならば、もう暫定球をプレーする権利を失った。[規則27-2aおよび裁定27-2a/1.5参照]
このため、初めの球を探すため数ヤード前進してから「暫定球をプレーします」と宣言して戻って別の球をプレーした場合は、その別の球は暫定球とはならず、1罰打の上インプレーの球となり、同時に、初めの球はアウトオブプレーの球になった。
そこで、この度、R&AとUSGAは、暫定球をプレーする権利を失うことなく約50ヤードは前進してもよいことに解釈を緩和した。40〜50ヤード前進しなければ、初めの球が紛失かアウトオブバウンズのおそれがあるのかどうか判別するのが難しいケースがあることから、このような変更に至ったものだが、ご説ごもっともで歓迎すべき変更と言えよう。
マイク青木
ゴルフルール研究家