【Gボイス】今年の女子ツアー、なんでルールトラブルが多いの?
このたびの改訂で特に目を引くのは、大きく2点ある。
・「球が動いた、動かされた」の解釈が変わった。
今年の年間王者を決めるフェデックスカップ・プレーオフシリーズの第三戦「BMW選手権」において、2日目1番ホールで、タイガー・ウッズは、ラフに打ち込んだ球のすぐ近くにある小枝(ルースインペディメント)を取り除こうとして手で触れたところ、球が僅かだが動いた。それは、テレビの画面ではっきりと映し出されていた。
しかし、タイガーは、「インプレーの球を動かしながら、元位置にリプレースしなかったから2罰打」の裁定を下したスラガー・ホワイト競技委員に対して、「球はただ揺れただけだ」という主張を繰り返し、明らかに裁定に対する不満を漏らした。だがテレビのビデオテープに「インプレーの球が動かされた」証拠が鮮明に残されていたため、2罰打は撤回されることがなかった。
この一件を重く見たR&AとUSGAは協議の末、「肉眼では“動いた”と確認する事が難しかった球の場合には、たとえ鮮明なテレビの画像で “動いた”と見える球であっても、“動かなかったものとみなす”」と解釈すべしとする新裁定18/4を追加した。[用語の定義35(球が動く、動かされる)および規則18-2参照]
だが、鮮明なテレビの映像であろうがなかろうが、「球が動いた」ことは紛れもない事実なわけで、この新裁定には無理があるような気がする。