ゴルフは金持ちのスポーツだった。貧しい家庭の子はキャディをやってゴルフに関わり,プロゴルファーを目指した。そんな特権階級のゴルフは、もう時代に合わなくなった。
「これから先は選手の親たちのモラルが大切になる。我が子だけ、金だけを見て、企業に忖度する親も出てくるだろう。それは周囲の不快を呼ぶ。人の世の寛大さ、個人の寛大さが必要になってくるだろう」
上と下のレベルは開くことになるだろうが、スポンサー解禁によってトップ選手たちのレベルを上がる。成長のための選択肢を増やす好事であるのは間違いない。だがアマチュア精神も変わってゆく。子は親を見て育つ。クラブを初めて握る子どもは、親のスイングを見てマネをすることからゴルフを始めるという。だからこそ、親世代のモラルが注視される。
2021年日本アマチュア選手権を制した中島啓太は、同年パナソニックオープンでツアー史上5人目のアマチュア優勝を遂げ、アジアパシフィックアマチュア選手権では松山英樹、金谷拓実に次ぐ日本勢覇者となった。女子でも梶谷翼がオーガスタナショナル女子アマチュア選手権で優勝するなど、日本のアマチュアゴルフ界は明るいニュースで盛り上がった。アマチュアのスポンサー解禁によって、彼ら彼女らの今後の活動がより広がる野は間違いないところ。2022年もビッグな明るいニュースに期待したい。