桂川が練習するコースには、日本でも活躍するアンジェロ・キューやジュビック・パグンサンらもいた。「フランキー(・ミノザ)さんとも食事したことあります」。ミノザとは、かつて日本でジャンボ尾崎らともしのぎを削り、国内男子ツアー7勝を挙げているフィリピンの英雄である。成功したプロに囲まれて生活をし、見たり、聞いたりプロの技を吸収できる環境で育った。「アジアンツアーに参戦したい」と当時は、日本よりもアジアに目を向けていた。
日本ツアーは初出場だったが、アジアンツアーやフィリピンツアーの出場経験があり、アジアの猛者が揃うアジアンツアーで17位タイに入ったこともある。初出場の日本オープンは決勝ラウンドでスコアを落として33位タイに終わったが、偶然ではなく裏打ちされた地力の持ち主だった。
