第一は“ギャラリーのため”だが、「ギャラリーに楽しんでほしいのですが、選手にも楽しんでほしい」という思いもある。「気分を上げてプレーしてほしいですし、選手登場曲も個性が出て、選手自身が話題になるきっかけになったらいいなという思いもあります」。前述のヒョンソンをはじめ、ホークスの応援歌『いざゆけ若鷹軍団』を使用した秋吉翔太、必殺仕事人と渋いチョイスをした平本穏ら思い思いの選曲にギャラリーも選手も楽しんだ。
大保氏は来年以降について「今年も手探りでやっているのでもうちょっとコンセプト的なものを入れられたらいいなと。夏の曲限定にするとか」と、より夏祭りのようなイメージも考えている。また、「フェニックスも10何年前はギャラリーが5000人もいなかったと聞いています。それなら私たちも可能性があるなと思っています」。ゆくゆくはモンスタートーナメントとなる未来予想図を描いている。
静かで厳粛な雰囲気の中、選手の奏でるインパクト音を楽しむのがゴルフ場。そういう意見はもちろんあっていいし、そういうトーナメントは多い。逆にいえば今回のトーナメントのように音楽をかけ続けていることに意見があることも分かる。
だが、明らかにHKT48を観に来たファンが、スペシャルステージが始まるまでの間、18番のスタンドで真剣に選手のプレーを観る。また、他のトーナメントでは中々見られないような若いグループがお酒を飲みながらお祭り感覚で観戦していたりと、普段ゴルフに触れないような人々がゴルフと触れ合う機会となったのもまた事実。それを踏まえれば、男子ツアーだけでなく新たなゴルフファンの拡大という意味でも、こういったトーナメントも必要なのではないだろうか。(文・秋田義和)