平均気温は例年より高めの予想!
まずは己を知って熱中症を予防しよう
暑さとゴルフとカラダの関係を正しく知り、いつもより少し自分をいたわること。まずは己を知ることが肝心だ。
高温多湿のニッポンのゴルフ場での快適プレーは自分次第!
年々、気温が上昇している日本列島。これから8月にかけての期
間、熱中症で救急搬送される人はいまや4万人を軽く超え、死亡者数も右肩上がり。長時間炎天下にさらされるゴルフ場での熱中症患者も後を絶たない。
長年、運動とゴルフの関係を研究してきた吉原紳先生は、患者の
多くが十分な対策を怠っていると指摘する。夏ゴルフを甘く見たツケ、というわけだ。
では、どうすれば熱中症から身を守ることができるのか。
「十分な水分補給です」と、吉原先生。でも先生、それくらいの注意点なら誰でも知っていると思うのですが……。
「水分補給といっても、真水ではダメです。汗で失われる水分には、ナトリウム、いわゆる塩分、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分が含まれていて、不足すれば脱水症状や循環不全、血栓症や高血圧を招き、熱中症になりやすくなります。真水を飲んでも、体液の濃度が薄まるだけで、栄養素は補給できません。熱中症予防として水分を補給するならそれらの成分を含むスポーツドリンクを選びましょう。そして2ホールごとにコップ一杯程度、こまめに補給を。自立神経を乱し体温調節機能を低下させる寝不足や、脱水症状を加速させ体力を消耗する冷たいビールも厳禁です」
心筋梗塞や脳梗塞、紫外線による疲労も注意
また、突然死を招く心筋梗塞や脳梗塞にも注意したい。
「喫煙や脂質異常症による血液ドロドロ状態の人は、ショット前後の心拍数や血圧の急激な上下動により、心臓に酸素を送る冠動脈が詰まりやすくなります。同様に、高血圧や心疾患などの持病がある人も要注意ですね」
思い当たる人は、食生活など普段から健康に留意したり、なるべ
く涼しいゴルフ場を選ぶなど、事前対策を心がけたい。
さらに、疲労や倦怠感を生む紫外線にも気を配ろう。
「日傘をさしたり、吸汗速乾性の高い衣服を身につければ防ぐことができます。ゴルフは精神的解放のできる素晴らしいスポーツ。ここに紹介する注意点は、誰でもできる簡単なことばかりのはず。暑さを恐れず、夏でも思う存分、ゴルフを楽しみましょう」
熱中症にならないための対策5
ちろん、他人に迷惑をかけずに、夏ゴルフをタフに乗り切ろう。