ゴルファーがすべてに妥協せず車選びをした場合の「最終回答」
VW日本法人の広報担当曰く、どうやらこのアルテオン、日本初導入時に買った人の大多数を占めたのがゴルファーだったらしい。どんなところがゴルファーに刺さったのか、そしてリニューアル版のポイントはどこか。ゴルファー目線で見ていこう。注目すべきは「パッケージ」「運転支援システム」「お値打ち感」だ。
【パッケージ】グランツーリスモなのにキャディバッグが4本積める
ゴルファー視点で言うと、このラゲッジスペースにはキャディバッグが4本入り、そのうち3本はそのまま横に積むことができる。最近の輸入車のほとんどがキャディバッグを横に収納できず、ナナメにしか置けないが、これは結局残ったラゲッジスペースを有効活用できない。全幅が1875mmと1900mmを切る幅でありながら横積みを楽々とこなしてしまうのは、アルテオンの大きなアドバンテージだ。
【写真】アルテオン ファストバック
【写真】アルテオン シューティングブレーク
【運転支援システム】安全性向上と疲労軽減に寄与する「Travel Assist」
特筆すべきは「Travel Assist」だ。車速域が0〜210km/hで作動し、ドライバーがあらかじめ設定した車速内において前走車との車間、走行レーンの維持をサポートしてくれる。特に高速道路などでの長距離移動において安全性の向上及び疲労軽減に寄与するという。
これさえあれば、帰りの渋滞もさほど怖くない。ラウンド後、早めに高速を抜けるためにそそくさとコースを後にする必要もないので、今日のゴルフの反省点をコースの練習場でじっくり反復する、なんてことも気軽にできるだろう。他メーカーならば安い会員権が買えるほどのオプション料金がかかりそうな最新装備が、標準搭載されているのはVW社ならでは。素直にありがたい。
【お値打ち感】ライバルより200万円は安い!
勘違いしてはいけないのが、ライバル車に比べて安い作りにしている訳ではない、ということだ。フォルクスワーゲンという社名は、ドイツ語で「国民車」を表す。そもそもの出発点が実用的な車両を国民に広く提供するのが同社の社是であり、その中でこのアルテオンは「スタイル」と「上質さ」を追求し、「華美」を廃したモデルという位置づけ。同社はここ数年販売台数世界一の座をトヨタと分け合っており、傘下にポルシェ・ランボルギーニ・ベントレー・ブガッティ・アウディを抱えている。高級品ならいくらでも作っているし、作れる。フォルクスワーゲンの名を冠するアルテオンだから、お値打ち価格に設定されているのだ。
【動画】Easy Open機能付パワーテールゲートも標準装備
【結論】オススメグレードは?
■ファストバック
TSI 4MOTION R-Line 5,679,000円
TSI 4MOTION R-Line Advance 6,246,000円
TSI 4MOTION Elegance 6,246,000円
■シューティングブレーク
TSI 4MOTION R-Line 5,879,000円
TSI 4MOTION R-Line Advance 6,446,000円
TSI 4MOTION Elegance 6,446,000円
ファストバックとシューティングブレークの比較でいえば、ラゲッジスペースが75リットル大きく、フォルムも美しいシューティングブレークに軍配が上がる。その中で「R-Line」「R-Line Advance」「Elegance」のグレード選択は、シートマッサージ機能及び後席左右のシートヒーターが付いている「R-Line Advance」と「Elegance」を推したい。あとはデザインの好み、だろうか。
アルテオンは、初めて導入されてから、このクルマの真価を見極めた一部のゴルファーに人気が高かった。今回マイナーチェンジを経て、さらにクルマの価値が高まったように感じる。
知る人ぞ知るこのお買い得車、あなたも一度試乗してみてはいかがだろう。