「〜するべき」×マイナス感情が怒りの正体だ!
ではどちらを消せばいいのでしょうか。自分でコントロールしやすいのは着火装置の方です。「〜するべき」の基準を緩めて、「まあ許せる」という範囲を広げることで、イライラは減らすことができます。
その基準は、自分の実力から判断してみてください。90台の人ならば、“ボギーで上出来”、“OBは1日3回までOK”、“1m以内のパットは8割入ればいい”といった具合です。自分なりの「まあ許せる」の基準を作ってみてください。
外的な要因からイライラするときには、それが「変えられるのか、変えられないのか」、「重要なのか、重要ではないのか」を基準に判断してください。
たとえば、天候や上司の舌打ちはとても気になるファクターですが、変えることはできません。ならば仕方がないと受け入れてください。もしもランチがまずかったとしても、それを変えることはできませんが、プレーするときに、それほど重要なファクターではありません。つまりイライラするほどのことではないのです。イライラを「重要度」と「変えることができるか」で、冷静に判断することで、怒りのスイッチは入らなくなります。
怒りの解消法としてやっていいこと、悪いこと
ガムを噛んだり、咀嚼すると、心の安定には欠かせない「セロトニン」が出てくるのでおすすめ。スルメを噛んだりするのもあり。とにかく噛むことが大事です。
身体的には効果がなく、リラックスにも繋がりません。ただ、タバコを吸うことで落ち着けると思っているのであれば、多少の効果はあります。
〇/笑顔で歩く
笑うと気分が上向きになります。特に落ち込んでいるときこそ姿勢を正して、大いに笑いましょう。自分を褒めるのもプラスに働きます。
攻撃的な行動はしないこと。心と体は繋がっていて、乱暴なことをすると、それが怒りになりかわって、イライラがエスカレートします。
〇/ナイスショットを思い出す
最高に気持ちの良かったショットを思い出すことによって、自分のコンディションをいい方向に向けることができます。
×ガマンする
ガマンはマイナスの感情が増幅することになるのでよくありません。怒りはため込むのではなく、「まあそういうこともあるか」くらいの気持ちで吐き出してください。
イラスト/オゼキ イサム 写真/Getty Images 文/真鍋雅彦
ALBA805号より転載