預託金にも種類があるって知ってますか!?
M治ゴルフS水さん(以下・S水) 読んで字のごとく、入会する際にゴルフ場に預けるお金のことを預託金といいます。ただ、この預託金にも「入会金預り証(流通している証券の金額)」、「入会預託金」とういものが存在しています。
入口 預託金にも違いがあるんですか! 簡単に説明してもらってもいいですか?
S水 まず「入会金預かり証」にある金額。これはゴルフ場が開場する際に発行されたもので、古いゴルフ場であれば数十万円程度の額面のものが多いです。この証書がバブル時代には数億円で取引されていたんです。逆に、バブル時代に開場したゴルフ場では、この「入会金預かり証」の額面が数千万円になっていました。
入口正(以下・入口) それが償還できず、多くのゴルフ場が破綻してしまったんですね。
S水 そうですね。この「入会金預かり証」とは別に、入会預託金が別途かかるコースもあります。従って、新たにメンバーになると開場当時に発行された「入会金預り証」と合わせて、預託金証券が2枚になるのです。一口に「預託金」といっても、流通している証券(入会金預り証)なのか入会預託金なのか紛らわしいのです。
入口正(以下・入口) そうだったんですね。でも、入会預託金はメンバーを退会する際に戻ってくるんですよね。
S水 そうですね。ゴルフ場によって異なりますが、新しいメンバーさんが預託金を払い込んだ時点で、旧メンバー(退会者)に返還が行われることが多いです。もちろん、退会を申請したらすぐに預託金が返還されるゴルフ場もあります。
名変料だけ異様に高いゴルフ場がある理由とは!?
S水 そうですね。次に大きな金額なのが「名変料」ですね。
入口 この名変料ですが、会員権相場に対して異様に高額なゴルフ場が結構ありますよね。これって理由があるのですか?
S水 確かに、最近では会員権相場が10万円なのに名変料が150万円、なんてゴルフ場もありますね。もともと名変料というのは会員権相場の1割というのがスタンダードでした。1000万円だったら100万円が名変料、といった具合です。しかし、会員権相場がどんどん下がってしまい、当時設定した名変料だけが据え置かれ、会員権相場との逆転が起きているのが原因ですね。
入口 相場に合わせて名変料も下げるというわけではないのですね。
S水 あえて名変料を下げないことで、メンバーの質を担保してゴルフ場のグレードを維持する意味合いも、多少あるのかもしれません。ただ、近年は若いゴルファーを取り込む必要性などから、名変料を減額するゴルフ場も増えてきています。
入口 因みに、購入したときの年会費は月割り計算になるんですか?
S水 月割りで納める場合が多いです。しかし、入会日ではなく取引日がベースになることが多いので、支払いの開始月は実際にメンバーとしてプレーするより前になります。近年は大規模な自然災害やコロナの影響もあり、ゴルフ場にとって大きな収入源である年会費の値上げが、トレンドになっていますね。