今回は、雨の中でもゴルフするの? というお話です。
雨の中でもゴルフをするなんて信じられない、という声が聞こえます。本当にその通りだと思います。通常のスポーツは、雨天中止になります。雨の中でも原則として試合を続行する競技は、サッカー、ラグビーが有名です。この二つのスポーツは、ゴルフと共通点があります。競技が育って成立した土地が、イギリスやスコットランドなのです。
イギリスやスコットランドは、1日の天候の変化が激しいのです。特にスコットランドは、1日の中に四季がある、と言われることもあるほど天候が変わります。雨だからと中止していては、いつまで経っても競技が始まらないし、終わらないという事情があったのです。サッカーもラクビーもゴルフも、以前はテニスなども、雨天決行の競技に育ったというわけです。とはいっても、スコットランドの雨は日本でいう通り雨で、それも小雨が多く、1日中激しく降るようなことはほとんどないことも、雨天決行が当たり前になった背景になっています。
21世紀になってからは、ゴルフも雨天中止で、レインウェアを持っていないというゴルファーも増えてきました。それぞれのゴルファーの自由ではあるのですが、原則として、ゴルフコースが雨でクローズしない場合は、キャンセル料が発生することもありますので、注意が必要です。ゴルフコースは雨でもゴルファーを受け入れる準備をしているので、それを無視するのはゴルフ以前の問題です。(別の日に変更などの連絡をすれば大丈夫なことが大多数です)
また、なかなかゴルフの約束が出来ない多忙な人にとっては、雨でもその日しかないのでゴルフがしたい、という事情もあったりします。やってみるとわかりますが、雨のゴルフは苦労が多いものの、仲間との一体感は増しますし、何より雨の中でなければ経験できないことも多くて面白いのです。
自分がゴルフが大好きだという証明としても、雨中のゴルフは機能します。個人的には、雨の中で遊べるのは大人の特権だと楽しむのが正解だと考えています。雨のゴルフもオススメです。
さて、どういうときにゴルフコースがクローズするのか? という話も面白いのですが…… それはまた、別のお話。
文・篠原嗣典/画像・GettyImages