アーノルド・パーマー来日時に撮影したドライバーショットの連続(写真6枚)
米国ペンシルベニア州ラトローブで生まれたパーマーは、7歳からゴルフを始めてメキメキと頭角を現した。全米アマを制覇後、1954年にプロ入り。GO FOR BROKE(当たって砕けろ)を信条とした攻撃ゴルフで魅了し、“アーニーズ・アーミー(パーマー軍団)”と呼ばれる熱狂的な大ギャラリーを引き連れた。ジャック・ニクラウス(米国)、ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)とともに「ビッグ3」と呼ばれ、米ツアーの一時代を築いた功績により1974年には世界ゴルフ殿堂入り。後年はチャンピオンズ(シニア)ツアーで活躍するとともに、2007年マスターズから名誉スターターを務めてきたが、今年は年齢を理由にティショットを辞退していた。
メジャーは7回(マスターズ4勝、全米オープン1勝、全英オープン2勝)制覇。そのプレーのみならずユーモアあふれる人柄は誰からも愛され、自身がホストを務める「アーノルド・パーマー招待」は世界のトッププロが参加を楽しみにしている。ウッズは通算8回の優勝を誇り、2009年には当時17歳の石川遼を招いたことも大きな話題となった。
パーマーの死去を知ったウッズは、「アーノルド、友情にとても感謝します。たくさん励まされたし、たくさん笑った。博愛、謙虚さをもった伝説の人。あなたがいなくなったこれからのゴルフ界は想像もできない」とSNSで投稿。石川は「最後までゴルフが好きで、自分もいろいろな機会があった。挨拶させていただいたり、声をかけていただいたのはとても貴重な経験。自分としてはパーマーさんがいた場所、気持ちがこもっている場所で練習させていただいて、頑張っていきたいです」とコメントした。さらに、米国の次期大統領であるドナルド・トランプ氏も「本当に悲しいニュース。彼のような真のチャンピオンは他にいない。みなパーマーがいなくなって寂しく思うだろう」と追悼の意を表した。
誰にもマネできないハイフィニッシュのショット。米国でもこの年末の特番では現役時代の活躍がひっきりなしに流され、ファンはあらためてパーマーの雄姿を脳裏に焼きつけている。