最初は、彗星のように米ツアーに現われてメジャー2勝、世界一へと上り詰めたスピースがスターと化し、スピースを追いかけるように米ツアーにデビューしたトーマス、そしてカウフマンがどちらも初優勝を挙げ、マスターズに初出場し、エリート集団の仲間入り。今大会で初優勝を逃したワイアットが、その集団に加わるのは時間の問題であろう。
その一方で、スチュアードのように地道に長くしっかり歩んで初優勝を挙げた這い上がり集団にも多数の選手が名を連ねている。
米ツアーの層は相変わらず厚く、そしてますます厚くなっていく。不規則進行の短縮大会になってしまったけれど、チューリッヒ・クラシックはそんなことを感じさせてくれた大会だった。
文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)