悪コンディションの中、マクダウエルは2アンダー69、シンプソンはイーブンパー71で回り、プレーオフへ突入。1ホール目でシンプソンがパーパットを外した瞬間、マクダウエルの米ツアー2勝目が決まった。
首位との4打差をひっくり返した逆転勝利。マクダウエルは全米オープンの他には欧州ツアーで6勝を挙げているが、米ツアーのレギュラー大会を制したのは今回が初めてだった。
「ゴルフというゲームは、勝つことより負けることのほうが多い。優勝するのは本当に大変なことだ」と勝利を喜びながら、前週のマスターズで予選落ちを喫した悔しさを思い出していた。「オーガスタでの予選落ちが今週のモチベーションになった。もしも先週、トップ10に入っていたら、今週のこの優勝はなかったかもしれない。不思議なことが起こるものだね」
プレーオフで惜敗したシンプソンも、まったく同じ想いで戦っていた。だが、マクダウエルに一歩及ばなかったのは、ほんの少し自信が不足していたからかもしれない。
72ホール目。6メートルのバーディーパットを沈めていたら、その場でシンプソンの勝利は決していた。「あのとき僕はあまり自信がないまま、あのパットを迎えてしまった」