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【コラム】「特別」の意味

【コラム】「特別」の意味

配信日時:2013年3月11日 12時05分

 しかし、サンデーアフタヌーンに石川のその特別感はどこかへ消えてしまった。アイアンのスイングがバラバラになり、ピンに絡まず、「満足のいく内容じゃなかった。悔しい」。39位に沈み、唇を噛む結末になった。

 もう1つ、不思議なことが別の形になって起こった。初優勝を遂げたスコット・ブラウンは、石川が2位になった昨年大会でひっそりと5位になった選手だ。米ツアー2年目のブラウンにとって、その5位がキャリア最高の成績だった。そして今年、彼はそのプエルトリコで初優勝を遂げた。

 ブラウンの胸の中にも「プエルトリコは特別」という感覚があったのかどうか。石川に投げかけたものとまったく同じ質問を優勝の興奮が残るブラウンにぶつけてみた。

 「スペシャルと言えばスペシャルだね。でも、迷信みたいな特別感は感じていなかった。僕が感じていたのは、このコースが僕のゴルフに合っている、この芝が好き、だからプエルトリコはスペシャルという感覚。そして今週、僕のショット、パットは初日からずっと好調で、2日目も3日目も好調で、今日の最終日も出だしから絶好調で……そういう意味でスペシャルだった」

 アメリカ人は合理主義で現実主義。だからブラウンは迷信を信じないという面もあるのかもしれない。だが、ブラウンは自分の技術に絶対的な自信を抱いていた。“自分にとって最高レベルに噛み合っていたショットとパットを4日間持続できた”ということに特別感を感じていた。そんなブラウンにとって迷信めいた特別感の出る幕はなく、米ツアーチャンピオンになるべき自身の土台の強固さを実感しながら最終日に挑んでいた。

 それは、最終日にスイングを崩し、「完成度の問題。今までの僕は4日間のうち1日、バラバラになるのは自分にとって当たり前だと思っていたけど、今はそれがすごく悔しい」と振り返った石川との最大の差だったように思う。

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