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【コラム】完全優勝に見た「1打の重み」

【コラム】完全優勝に見た「1打の重み」

配信日時:2013年2月4日 12時13分

 最終日、「ナーバスだった」という出だしの乱れは4番のバーディーで落ち着き、そして迎えた7番パー3。上って下る難しい16メートルのバーディパットがカップに吸い込まれた。すでに勝利が確実だった18番。それでもバーディパットが入らなかったことに悔しさを垣間見せた。

あらゆるショット、あらゆるパットに魂を込めてプレーしていたミケルソンの姿を見て、しみじみ思った。1打の重みに幾度も泣いたからこそ、彼はどんなときも1打をとことん重んじる。ゴルフの神様は、そういう選手に1打を与えるものなのだな、と。

 石川遼は3週連続予選落ち。「結果が出せなくて残念」と肩を落とした。石川とて1打の重みは知っているはず。1打に泣いた経験は幾度もあったはず。だからこそ彼は練習を重ね、先の2週連続予選落ちにめげることなく、今週こそは「そろそろかな」と心機一転で挑んだはずだった。けれど、この3試合、石川はすべての1打を大切にしたと胸を張ることはできないはず。少なくとも、そういう想いが見る者に伝わるプレーではなかった。

 「あと1打」にはほど遠い7打差の予選落ちを謙虚に受け止め、熟知しているはずの1打の重みをあらためて噛み締めてほしい。同じ予選落ちでも意味のある落ち方というものはある。勝負の世界は結果がすべてではあるけれど、勝負云々、結果云々を語る以前に、1打に対する最敬礼はゴルフの基本だ。通算41勝を挙げたミケルソンにとってさえも「あと1打」は永遠のテーマなのだから――。

文 舩越園子(在米ゴルフジャーナリスト)

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