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武藤俊憲「勝つにはどうしたらいいか考えたら、ピンを向くこと」【ゴルファーのことば】

常に真剣勝負に身を置き、戦いを続けるゴルファーたち。過酷な環境でクラブを振っているからこそ出る力強い名言、ウィットに富んだジョーク、そしてちょっぴり天然な迷言たちがある。そんな“ゴルファーのことば”を紹介。

配信日時:2022年2月19日 12時00分

「勝つにはどうしたらいいか考えたら、ピンを向くこと」

2019年の国内男子ツアー「パナソニックオープン」でツアー通算7勝目を挙げた武藤俊憲。当時41歳とベテランの域に達していたが、自分のゴルフの真髄を思い出した。

3日目に「64」をマークして2位に1打差の首位に立った武藤。後続には今平周吾やジャズ・ジェーンワタナノンド、石川遼ら20代の“イケイケ”の選手がつけていた。最終日は序盤からバーディ合戦の様相を呈していた。

武藤といえばビッグスコアを出す攻撃力が武器。2006年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」で、最終日に「64」をマークして7打差12位から逆転で初優勝を手にした。その後も2009年の「The Championship by LEXUS 2009」で最終日に「64」、11年の「ダンロップフェニックス」では「63」をマークして、それぞれ逆転Vを遂げている。

優勝は15年の「ISPSハンダグローバルカップ」が最後。シード権を10年以上保持し、年を重ねて無意識に“守り”のゴルフスタイルに変わっていた。19年シーズンに入ると10年以上相棒を務める小田亨キャディから「何がしたいの? 狙うの、狙わないの?」と常々問いかけられていたという。

19年の「パナソニックオープン」では序盤「ピンを狙えていなかった」と、攻めきれない自分を再確認。「ここまで来たら、勝か負けるか。勝つにはどうしたらいいか考えたら、ピンを向くこと」。中盤以降、気持ちを切り替えた武藤はバーディラッシュ。終わってみればこの日のベストスコアの「64」をたたき出して圧勝。武藤らしさを取り戻した。

20−21シーズンは体調不良もあり賞金シードから陥落してしまったが、「パナソニックオープン」優勝の複数年シードで出場する。「40代でピークといえるように」と話していたように、今季は“攻めの姿勢”が復活のカギかも知れない。

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