今年の5月に引退発表をした宮里藍の兄である宮里優作と、今年の女子プロテストに合格した松原由美の兄である松原大輔が「ISPSハンダマッチプレー選手権」1回戦で対決した。
宮里一家大集合!藍も満面の笑み
ともに女子プロを妹に持つが、本人の実績は大きく異なる。宮里はツアー5勝の実績を持ち、昨年からジャパンゴルフツアー選手会長を務めるなど、トッププレーヤーとしての地位を築いている。一方の松原は昨年11月にプロ転向したばかりのルーキーだ。普通に考えれば、宮里が余裕を持って勝つと思うだろう。しかし、何が起こるか分からないのがマッチプレー。4日間のストロークプレーとは違い、流れを掴んだほうが勝利を呼び寄せる。むしろ、松原のほうが失うものがないだけに、積極的にピンを狙っていけるメリットがある。逆に賞金ランキング2位につけている宮里にしてみれば、今回の優勝賞金が5,000万円と大きいだけに、1回戦で姿を消すわけにもいかない。
注目の試合は、まず宮里が先にボギーを叩く。その後は大方の予想を覆す一進一退の攻防を続け、オールスクエアで迎えた11番パー4。宮里が3メートルのバーディパットを沈めると、畳みかけるように続く12番パー5でも3打目を1.5メートルに寄せてバーディ。2アップとリードを広げた。結局、3&2で宮里が松原を下し、大番狂わせとはならなかった。
「前半は互いに相手の出方を探るような展開でしたが、後半はあえてティショットを飛ばさず、自分が先にセカンドショットを打つ作戦に切り替えました。ピンの近くに乗せて相手にプレッシャーをかけようと思ったんです」と宮里。その作戦が功を奏したのか、後半は一度もダウンすることがなかった。