3つ目は、宮里優作の日本シリーズ優勝。選手も、ギャラリーも、テレビの視聴者も、みんな感動したのではないだろうか。もともと潜在能力は高いのに、パットがイップスになったり、苦しんでいたところを見てきた。
勝てないつらさよりも、それ以前のつらさがあったと思う。私が米ツアーに行っていたころも、スポットで時々来たので、よく食事をした。私が故障などもあってここ何年かよくなかったが、常にリスペクトしてくれ、陰ながら応援していた。優作のようにドラマチックなことをつくるのは難しいが、来年のツアーでは1つでも多く、熱くなる、熱くさせるゲームを見せてほしい。
田中秀道
91年にプロ入り。95年フィリップモリス選手権でツアー初優勝。166センチ、68キロの小柄な体ながら、体をフルに使ったスイングで300ヤードを飛ばし人気を得た。2001年に米ツアー最終予選を突破して02年から5年間、米ツアーに挑戦した。04年BCオープン、05年クライスラー選手権で3位が最高。現在は日本ツアー復帰を目指す一方、テレビ解説なども行っている。