ご存知のとおり、ゴルフ場は自然の中にあるため様々な虫が生息している。蚊が飛ぶくらいなら仕方ないけれど、スズメバチなど非常に危険な虫に遭遇することだってある。ゴルフが大好きな医師・竹下啓先生によれば、「茂みに打ちこんだボールを探しに行ったら虫に刺されて、高熱を出してしまうこともありますよ」。ただの虫刺されでは済まないケースも…。
この季節は特に薄着なこともあってイヤ〜な虫から狙われやすい。そこで竹下先生から、虫刺されを防ぐ対策や、刺されてしまったときの応急処置を教えてもらった。
虫刺されのメカニズム
ゴルフ場では蚊、ノミ、ダニによる吸血、ハチやムカデによる刺咬(しこう)、毛虫との接触、などが挙げられる。蚊、ブユ(ブヨ)、アブなどは血を吸うとき皮膚に唾液のような物質(毒)を注入するが、その物質への反応で皮膚に炎症が起き、はれてかゆくなる。刺された時に病原体が体内に入ることもあり、これが虫に媒介される感染症につながる。有名なのは、蚊が媒介するマラリアやデング熱だが国内ではあまり問題ないそう。
刺されやすい条件・服装は?
蚊は、高い体温や汗のにおいで近寄ってくることが多いため、まずこまめに汗を拭くと良いでしょう。そうは言っても汗をダラダラかく季節と、なるべく肌を露出させないのがポイントです。薄着でプレーしたいところですが、通気性の良いウェアを着るなどしてみてください。全般的に虫は黒っぽい色を好むとも言われ、明るい色でコーディネートすると虫よけの効果も期待できます。
それから、飲酒をすると体表面の温度が上昇するため虫も集まってきますよ。虫刺されを防ぐだけでなく、熱中症予防の観点からもお酒はお勧めしません。
プレー中にしたい虫よけ対策は?
<服装>
蚊やハチは、黒などの濃い色を好むとされています。また虫が付着したときの見つけやすさを考えても、白っぽい明るい色が良いでしょう。肌の露出を抑えるために、半そでを着る場合はアームカバーをするだけでも違いますよ。
<携帯品>
何と言っても虫よけスプレーが効果的です。ただ、汗をかいて落ちやすくもなるため、気になる人は朝と昼のスタート前の2回使うとより刺されにくいでしょう。
刺されたときに役立つ、虫刺され用外用薬(ぬり薬)、氷嚢もあると便利。外用薬はかゆみを鎮める、抗ヒスタミン剤の入ったものが使いやすいです。ステロイド剤入りの薬もありますが、即効性は期待できません。用途や回数に制限があるため、薬剤師などに相談して購入してください。氷嚢の代わりに冷たいペットボトルを当てるのでもかまいません。冷やすことで炎症を軽減させる効果が期待できます。

