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小6のころのビックリ記録に「センスあったんだなあ(笑)」 鶴岡果恋が思い出の東名で“2度目の初V”へ
思い出のコースで躍動。鶴岡果恋が念願の初優勝をつかみにいく。
配信日時:配信日時: 2023年10月7日 23時00分
<スタンレーレディスホンダ 2日目◇7日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇6590ヤード・パー72>
東名カントリークラブで2度目の初優勝を狙うのが鶴岡果恋だ。1度目は小学6年生というから12年前の話。このコースで行われたジュニア大会がゴルフ人生で初めての優勝だった。最終日は首位と2打差の9アンダー・4位タイからのスタート。逆転でツアー初優勝を飾り、小学生時代の思い出が残る「好きなコース」を“大好きなコース”に変える。
1打差を追ってスタートした2日目の前半は1バーディー・1ボギー。「ショットが悪いわけではないけど、狙えるところにつかなくて、平凡なパーを繰り返していました」。ガマン比べの試合なら上々の内容だが、今大会は伸ばし合いで首位との差は広がっていく。後半に向け、鶴岡は「バーディを取らいないと優勝争いに残れない」と気合いを入れ直した。
念願のバーディが来たのは14番パー4だった。「上からの6メートルで難しいラインだったんですけど、これを逃がしたら今週はチャンスがないと思って打ちました」。気持ちを込めた一打がカップに消えると、流れが変わる。16番パー3では「外れたら2メートルは行ってしまう」という4メートルの下りのスライスラインを決めてバーディ。さらに17番パー4で2.5メートルのパーパットを沈めてピンチをしのぐと、最終18番パー5はカラーからパターで放り込んでバーディフィニッシュ。終盤5ホールで3バーディを奪い「69」でホールアウトした。
多くの選手が「読みにくい」と口にするグリーンも、鶴岡にかかれば「ここに打てば入るという直感が当たるんです」。ゴルフ人生初優勝から相性の良さは今も続いている。ゴルフを始めたのはツアープロの中では遅めの「小学4年生の終わりぐらい」。5年生になって初めての試合「関東小学生ゴルフ大会」に出場した。「結果はボロボロでゴルフは向いてないなと思いました。もともと“陰キャ”で人前に出るのは苦手だったので、もう試合はいいかなって…」。
実際に約1年、試合に出ることはなく、次の試合が東名CCで行われた「ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ」だった。「2試合目で優勝したんですよ。スコアは確か『69』です。ゴルフを始めて1年半の6年生が60台って今考えるとすごいですよね。センスあったんだなあ(笑)」。本人の中で陰キャは今も変わっていないそうだが、水泳やピアノなど、他にもいくつかやっていた習い事の中でゴルフが1番になるきっかけとなる優勝だった。
今季は最終日最終組を2度経験。「ヤマハレディース」は単独首位から13位タイ、3週前の「住友生命・東海クラシック」は2位タイから7位タイへ失速した。「課題の最終日ですね。優勝を考え過ぎると、力が入って、アイアンが飛んじゃったり、空回りする。今季は初シードを目標に毎週トップ10を目指しているので、その気持ちのまま行こうと思います」。今回は最終組のひとつ前に入り、これまでの優勝争いよりは気負わずプレーできるはず。あえて優勝は意識しない、無欲の先に“2度目の初優勝”が待っている。(文・田中宏治)
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