<CMEグループ・ツアー選手権 最終日◇19日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6556ヤード・パー72>
西村優菜が激動のルーキーイヤーをバーディで締めた。最終日は6バーディ・1ボギーの「67」をマークし、トータル14アンダー・13位タイフィニッシュ。最終18番では下りのスライスラインを読み切り、「すごく気持ち良かったです」と笑みをこぼした。
「きのうよりもショットを修正できたので、戦いやすかった。パッティング(の練習)をずっと先週からやってきて、それがつながってくれました」とショット、パットがかみ合った納得のプレーだった。
山あり谷ありのルーキーイヤーだった。昨年12月に行われたQシリーズ(最終予選会)では24位タイで、前半戦フル出場権には2打及ばず。「悔しいです。ここ(米ツアー)で戦えるのかな…」と人目もはばからず涙を流した。
シーズンに入ってからも調子は上がらなかった。3月の自身開幕戦では予選落ちに終わり、その後はカットラインをなんとかくぐり抜ける戦いが続き、トップ10位を一度も記録できず。それでもリシャッフルを突破して中盤戦の出場権を得ると、9月の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」で流れが一気に変わった。
第2ラウンドで「64」をマークするなど優勝争いを演じ、3位タイに入って168ポイントを獲得。ポイントランキングは20人抜きの61位に急浮上し、ここで来季のシード権に当確ランプを灯した。
そしてランキング60位までが出場できる最終戦への切符もつかみ、大一番での13位フィニッシュ。「序盤は本当に難しい戦いが続いてしまったんですけど、ずっと諦めずに戦えたことは、自分の中ではすごい収穫だった。最後はいい形で終えられて、ホッとしました」と一年を振り返って白い歯をこぼした。
それでも「キツかった」というのも偽らざる本音。「まだまだトップとの差はすごく大きい。しっかりいいオフを過ごして、もうちょっと強くなって帰ってきたい。来年は優勝という目標を立てて、頑張りたいと思います」。まずはこのオフで激戦の疲れをしっかりと癒やし、来年は“シード選手”の肩書きを持って米ツアー2年目に挑んでいく。