<東建ホームメイトカップ 最終日◇31日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重県)◇7069ヤード・パー71>
今季の国内男子ツアーは金谷拓実の圧倒的勝利で幕を開けた。「最後までやれば自分が勝つと思ってプレーしていたので、その通りになって本当によかったです。また、4日間落ち着いてプレーすることができたので、今後に向けてもよかったのではないかなと思います」。
72ホールで1イーグル・25バーディ・4ボギーの261ストロークで回り、トーナメントレコードとなるトータル23アンダーでツアー通算6勝目、大会2勝目を飾った。初日の大雨の影響で芝生がぬかるむなど悪コンディションが続いていた。そのなかでバーディを量産できた要因はショットだった。
「ピンを狙うショットがすごく安定していたのでバーディチャンスに多くつけられた」と特にアイアンショットが好調。7バーディ・1ボギー「65」で回った最終日は、7つのバーディのうち5メートル以内につけたのが6つ。「いままでの試合よりは落ち着いてプレーすることができた」ことも要因のひとつに挙げた。
開幕までのオフは左に曲がってしまうショットの修正を集中的に行った。「(昨年は)体の動きが少しずつズレてしまい、終盤戦の大事な試合でミスすることが多かった」と調子を崩し、“賞金王”につながる試合で結果がだせていなかったからだ。「毎回同じように構えたり、同じように動いたりするのをしっかりやり直したのが今週よかった」と開幕戦から早速成果を発揮することに成功した。
だが、課題も残る。「たくさんバーディが獲れたことはうれしいです。でもスリーパットでボギーを打ったホールもあったのでそういったミスも次に向けてしっかりしなくてはいけないなと思っています」。4月25日から行われる次戦の「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」までのおよそ3週間の期間で悪かった部分の修正に励む。
今季の目標については「どの試合でも優勝することが目標。その優勝でいまの状況を大きく変えられると思うし、オリンピックだったり…いろんなことが変わると思う。とにかく目の前の1試合、1試合を全力でやり続けることが目標です」とDPワールド(欧州)ツアーやパリ五輪への出場に向けて世界ランキングの順位を上げにいく構え。そのためにも前半戦の結果にこだわっていく姿勢を示した。(文・高木彩音)