<~全英への道~ミズノオープン 最終日◇26日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>
桂川有人は最終日に3バーディ・2ボギーの「71」で回り、トータル9アンダー・3位タイでホールアウト。 桂川、今平周吾、堀川未来夢が同順位に並んだが、世界ランキング上位の桂川が「全英オープン」の切符を獲得した。
3打差の5位タイから出た桂川は、「出だしからいいショットが出て、リズムよく行けていた」と3つのバーディを奪い、首位の背中を追っていた。しかし、後半に入ると難しいホールが続く上に、風も吹き始めた影響で2つのボギーを叩く苦しい展開となった。
全英の切符獲得へ、これ以上スコアを落とせない状況で迎えた18番パー5。ティショットはフィニッシュで手を離し、左の池へ入れてしまい、思わずうなだれた。「4日間とも(18番の)ティショットが全部失敗した」とティグランドはややつま先上がりということで、左に行きやすいライ。フェードヒッターの桂川にとって、打ちづらさを感じていたこともあり、ミスショットに繋がった。さらに3打目もグリーン右のバンカーに入れてしまい、3メートル近いパーパットを残した。万事休すかと思われたが、これを沈めて大きなガッツポーズを決めた。
「やっぱり興奮しましたね」。2位にいた今平が17番でダブルボギーを打った影響で、3位タイへ浮上。結果的に、この18番のパーによって全英切符をつかみとった。「全英オープンまで欧州の試合はたくさんあるので、そこで欧州でのゴルフを磨いて、(全英で)プレーできたらおもしろいんじゃないかなと思います」と、2022年以来の出場となる全英オープンと、これから始まる海外生活に胸を躍らせた。
桂川は4月の日欧共催大会を制したことで、欧州ツアーの出場権を獲得。翌朝には日本を発ち、いよいよヨーロッパでの転戦が始まる。次戦は30日(木)からドイツで行われる「ヨーロピアンオープン」。6月6日からスウェーデンで開催される「ボルボカー・スカンジナビアミックス」にも出場を予定しており、国内での桂川の姿はしばらく見納め。「成長した姿でまた帰ってこられるようにしたい」。世界の舞台へ羽ばたいていく。(文・齊藤啓介)