<関西オープン 最終日◇16日◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪府)◇7051ヤード・パー71>
最終日を8アンダー・8位タイでスタートした幡地隆寛が、この日のベストスコアとなる5アンダーの「66」をマークし、トータル13アンダーで単独2位となる躍進を遂げた。
「ここ数年、上位争いをしたときも最終日に伸ばしきれず、トップ10を逃すことが多かったので、今日は一つでもスコアを縮めたかった。かつ、気負わずプレーできたのが大きかったです」
2020-21年シーズンのドライビングディスタンス1位に輝くなど、もともと飛ばし屋として知られ爆発力もあったが、「僕の悪いクセというか、調子がよくなるとアドレスがおろそかになっていた。だから今年のオフもその点を見直したし、今日もセットアップが決まるまでは打たないと決めていました」。
ある意味、メンタル面での成長といえるが、肉体面でも昨年のドライビングディスタンスの1位の若手に刺激を受けて、プロとしての自覚を持った。
「河本(力)クンと回ると、ティショットで15ヤード置いていかれる。それまでの僕は、アスリートらしからぬ生活だった。今年からその辺を課題とし、トレーニングを続けている。1年で5ヤード縮め、3年で何とか彼に並ぶことができたら。しかも、フルスイングではなく、コンスタントに飛距離で追いつきたい」
昨年は米国下部のコーンフェリー・ツアーの予選会に1次から挑戦したが、トータル8オーバーで2次予選に進出できず。米国の夢は捨てていないが、「準備不足でも突破できないし、日本の成績と相談しながらタイミングを見て受けられる予選会を考える」と冷静に対応していく構え。心技体ともに生まれ変わろうとする幡地は、今大会で新たなスタートラインに立ったといえるだろう。