毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する。【フジサンケイクラシック編】

村上カメラマン撮影の写真で試合を振り返り！【大会フォト】

最終日の猛チャージで会場を沸かせた石川遼。初日は6位タイ発進を決めたが、2日目からはパターが入らず後退した。3日目を終えてトータル4アンダー・12位タイ。首位と9打差と優勝争いから外れていたが、最終日に7バーディ・ノーボギーの「64」と猛攻をかけた。一時は首位と2打差に迫る勢いで、トータル11アンダー、首位と4打差の5位までスコアボードを駆け上がった。

石川の大活躍に会場は大盛り上がり。一方で、肝を冷やしたのがカメラマンだ。最終日はスコアを見ながら選手を追いかけるが、優勝争い“圏外”からの石川の急浮上に「おびえさせてもらいました（笑）」と村上航カメラマン。

「最近は勝った試合でも、ラッキーが沢山あったというわけでもない。昔のような勢いで勝つというよりも、本当に強い選手のすごみがある」。プロといえどすべてが完璧な状態で試合に臨むことは少ないが、今週はパターに苦戦しながらも優勝争いに迫る勢いで巻き返してきた。「ああいうところがすごい。間違いなく賞金王の有力候補ですし、第2の黄金期のような強さを感じました」と、簡単には崩れ落ちない強さを間近で感じた1週間だった。