<マスターズ 事前情報◇3日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7545ヤード・パー72>
タイガー・ウッズ(米国)がフレッド・カプルス(米国)との「マスターズ」練習ラウンドを敢行した。月曜日の午前9時、10番ティからスタート。カプルスとのプレーはタイガーにとって恒例だが、この日は盟友のローリー・マキロイ(北アイルランド)と、マスターズ初出場のトム・キム(韓国)も加わり談笑を交えながらのラウンド。早くも多くのパトロンに囲まれた。
11番~13番のアーメン・コーナーでは友人らと声援を送っていた2日前の「オーガスタナショナル女子アマチュア」を制したローズ・チャン(米国)に遭遇。12番ティではがっちりと握手を交わす姿もあった。
9ホールをプレーした4人だが、1992年マスターズ・チャンピオンはレポーターに囲まれた。63歳、37度目のマスターズを迎えるカプルスはタイガーの体調、ショットの精度を矢継ぎ早に尋ねられた。
カプルスは「きょうはタイガーに足の痛みについては聞かなかった」とした上で、「タイガーとは何度も連絡を取っているが、痛みなどについて聞いたことはない」という。
「タイガーは4大メジャーに出ると言っている。オーガスタはその一つ。タイガーがそういうのだから準備は整っているということだ」とカプルス。
タイガーは2年前、ロサンゼルス郊外での交通事故で右脚を切断するかもしれないほどの大けがを負い、今も痛みを抱えてプレーをしている。昨年、このマスターズで競技復帰、予選通過を果たしたが決勝は2日続けて「78」と伸ばせなかった。
タイガーの足の様子が昨年と比べて回復しているかと聞かれると、「おそらくしていないだろう」とカプルス。「これからどれくらいまで回復が可能なのか、それもわからない。今後1年に12大会ほどプレーできるようになるか? 残念ながらそうはならないだろう。もしタイガーがそう感じているなら、僕には伝えると思う」と話した。
その一方で起伏のあるオーガスタでのプレーにも十分対応できるとカプルスはみる。とくにショットはほとんどミスがなく「あんなタイガーはみたことがない」とカプルスが驚くほど。ただ問題は4日間続けられるかということ、「タイガーのショットはかなり力強く精度は高い。それに非常に元気そうだから今のタイガーはとても怖い存在だ」とカプルスは評した。タイガーは現地時間4日午前11時に公式会見に臨む。(文・武川玲子=米国在住)